2008年9月28日、平安神宮にてお茶会が行われました。お陰様でお天気に恵まれ、無事終える事ができました。当日の朝、神宮の玉砂利を踏み始めた頃から押さえるすべもなく緊張と不安が高まり、どうしようもないまま、どうか失敗なくお手前お手伝いができますように、とそれだけを願って参拝をすませ、会場にはいりました。
今回小川流のお席は、頭上までもが緑に覆われた中庭を囲む遥拝所が会場となり、お手前席はこの恵まれた自然を生かし野点としてしつらえられ、緑と朱傘の下でたっぷりの一煎を淹れ、お客様をもてなすという演出がなされました。まさに自然の中で自然の気配を五感に受けてお茶を頂くというお煎茶の精神を、もてなされる側もてなす側とも文字通り共感する秋のお茶会となりました。
この日は私にとって、もてなす側として参加する初めてのお茶会となりました。平静を装いながらも心の動揺と不安と緊張は止めることができず、お客様全員から見下ろされる手前座に座った途端、会場中に心臓の鼓動が響き渡っているのではと思うほどの緊張感に襲われていました。「無事おいしいお茶が出ますように」とただそれだけを願っての夢中のお手前でした。
私にとっては全ての時が緊張と不安の中でお水屋を務めてくださった諸先生方の、お席が始まる時と終わった時の心からの優しい励ましとねぎらいのお言葉に、ひとときの心の安らぎを感じ、とてもありがたく思いました。
今回のお茶会に参加させて頂き、お茶会において一番大切なことはお手前をいかに上手にするかでなく、いかにお席にお越しくださったお客様方に非日常的でありながらもくつろいだ一時をお過ごし頂き、また次も訪れたいと思って頂ける、そのような場を提供することではないのだろうか、ということを改めて痛感いたしました。
多くの初体験をした中でのお茶会でしたが、大きな失敗をすることもなく、何とか無事に終えることができたのは、ひとえに今橋先生と諸先生方、又一緒にお稽古し励ましてくださったお仲間、それに加えてお水屋の諸先生方のお陰があってのことと感謝いたしております。改めてここでお礼をのべさせていただきたいと思います。

