平成21年後楽堂初煮会

 2009年1月7日、今年も上賀茂後楽堂に於いて初煮会が催されました。この日は、七草の香り漂うような穏やかな日となりました。
 午前10時すぎには後楽堂二階の広間に、家元、可楽様が床の間前にお座りになり、幹部の先生方はじめ多くの門弟の皆様が揃われました。伊東美楽師範の司会のもと、まずは家元のご挨拶「皆様 あけましておめでとうございます。また新年に、こうして皆様お会い出来て大変うれしいことと思います。昨年の大河ドラマでは、『天璋院篤姫』が放送されていましたが、あの幕末時代には、本来煎茶が多くの志士によってさかんに楽しまれていました。 テレビに取り上げられなかったのは、大変残念なことですが、あのころより小川流は煎茶の世界を担ってきて、永い年月を現在に至っています。昨年後半から世界的経済の波が押し寄せて、大変きびしい時代へと変わりつつあるところですが、3月には可楽の継承式もあり、次世代へこの文化をさらに繋げていくためにも、皆様のご協力をお願いしたいと思います」と語られました。 このあと、続けて免状授与式へ。皆伝から始まり、昨年一年間のご精進の成果を、一同拍手の中、家元から直接手渡してもらっておられました。

   

   

 11時からは初煮のお席。今年は8日の新年宴会がないことから、ご来賓も早い時間から参加されました。 大福茶で口中をしめされたあと、臘梅の香もうっすら薫る広間へ。やがて手前座に可楽様が着座され、春日盆を引き本格手前を静かに始められました。 御家元が後見に座られ、正客はじめご来賓との和やかな会話が堂宇にひびきます。 宜興製の大茶瓶からほどよく茶液がしたたり、嘉楽様を先頭に珂楽様始めお取り次ぎの運ぶ春日盆が客前へ。茶味を賞賛する声が細波のようにひろがっていきました。

   

 階下の中国の間では、今年は鹿児島茶ほか三種類のお茶を当てる競茶のお遊び。「美味しい」といいつつ、ついお手前さんのわざにのせられて、談笑の渦がおきていました。
 新館の小饌席では、今年も菊乃井のお料理に、奥様はじめ社中のこころの籠ったおもてなしに、つい長時間腰を落ち着けてしまわれた方もあったとか。
 8日を含め寒さもきびしくならず、曜日の都合上毎年よりかは少ない人数ながら、ゆったりと落ち着いた初煮会となりました。


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