平成二十年度 後楽堂 初煮会

 

 

 初春の気配もまだ覚めやらぬ一月七日、恒例の初煮会が上賀茂後楽堂で行われました。

 今年の新春は雪もなく、穏やかな日和となりました。曜日のかげんからか、この日が初仕事、初商いとなる所も多く、出席出来ない方もあったようでしたが、午前十時定刻には、後楽堂の広間に沢山の御社中が参集されました。
 初めに御家元の新年の御挨拶。「皆様明けましておめでとうございます。今年もこうして大勢にお会い出来、嬉しく存じます。昨年の三清会総会で報告致しましたように、長男・可楽が家元を継承することが決まりました。今後は来年の継承式にそなえて、益々精進していくことと思います。皆様も負けずにご精進いただき、また御支援をお願いいたします」。次に、伊東美楽師範の司会で許状の授与式となり、喜びも新たに一年の成果を手にしておられました。

 この後、広間のこの席を改められて、先ず御家元手ずからの本格煎茶手前。ご子息兄弟三人が仲良くお手助けされ、御家元の一煎を運んでいかれますお姿は、本当に好もしいもの。二席からはお手前は可楽様に代わられ、本格の淹茶手前を御家元の後見で立派に勤められました。お運びも皆伝授与者を交えて。床の間の軸は中西耕石の「烹茶避鶴煙」の図。五世尚古斎造の青竹の秋成筒には蝋梅と熊笹、椿三種。脇床のお正月の炭飾りもすがやかに、唐物の香炉からは「開運」の香がたゆたっていました。 

 中国の間の競茶席では、今年は三種のお茶にしたせいも、あってか次々と正解者が出来、御家元からのお年玉も間に合わないほど。


 小饌席では奥様自らの美酒の御接待に、菊乃井のご馳走を賞味。至福の時をあじわっておられた方も多いと思います。

 翌日は主に各界の来賓方がお見えになり、同じく一席二十五碗お手前を堪能。夕刻にはブライトンホテルの新年宴会へ。


 芳賀徹、杉本秀太郎各先生方の御挨拶の後、赤井達郎先生の音頭で乾杯。

琵琶演奏家・余明氏による中国琵琶の演奏もあり、今年も利き酒やくじ引きに大いに沸いて、盛会のうちに幕となりました。
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