新年も明け、七草を迎え一月七日、後楽堂において今年も初煮会が行われました。
 昨年の大雪とはなりませんでしたが、この日も朝から冷え込んで、皆様来堂されるころには雪がちらつくお天気となりました。
 午前十時すぎ、新館小饌席の広間には大勢の社中の皆さんが着物姿もあでやかに集合されました。御家元はじめご子息方や年長の先生方が前に揃われる中、まず伊東美楽師範の司会進行でのご挨拶「昨年はこの新館の茶室披露も無事に終えられ、御家元にはご体調充分でないところ本当にお疲れ様でございました。またご子息お三人が結束され、御家元のお力となられている事、本当に有り難いことと感じております。今年も皆様のさらなるご協力をお願いいたします」。そして御家元の新年のご挨拶「皆様明けましておめでとうございます。昨年は少し体調をくずして皆様にご迷惑をおかけしたことと思います。先代も晩年『老いの身の残る灯火かきたてて まさきくあらなわが道のため』と詠んでおりましたが、私の心境もだんだんとそれに近いものがあります。また若い力がこうしてあることも、心強いことです。さらに皆さんとともに精進していけたらと願っております」



 この後、同所にて許状の授与式となり、御家元から直に皆伝を初めに、それぞれの許状をうけとられました。このころには外は辺り一面の銀世界。雪に濡れた石段をふんで、次は本館の広間へ。
 初煮の席のお手前は、御家元と御長男可楽様をはじめ、ご兄弟で交代に協力して務められました。お父様の横にご兄弟や社中の男性が袴姿で揃われ、粛々とお手前お運びにいそしまれる姿に、堂内は若い力が溢れているようで、皆々様頼もしく思われたことでしょう。本席の茶銘「香雪」の名にふさわしい雪も舞いましたが、階下の競茶席や奥様ご接待の小饌席の賑わいに、終日温かな気配の流れる後楽堂でした。
 翌八日は、来賓方が多くおみえになり、各界の識者の方々が初煮のお茶を味わっておられました。競茶を楽しみに見えられる方もあり、高得点者は御家元からのお年玉を手にされていました。
 夕刻にはブライトンホテルでの新年宴会。御来賓のご挨拶の後は楊琴の演奏に耳を傾け、また来賓からご提供の美酒もあり、利き酒に場はおおいに和みました。新年の挨拶を交換される中、可楽様による利き酒の結果発表、またくじ引きと楽しい時は瞬く間に過ぎ、盛会のうちに終わりました。

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