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第27回儀礼文化学会春季大会が4月14日に東京・元赤坂の明治記念館で開かれ、お家元の講話と器局玉露手前の披露が行われました。
この学会は、古くから受け継がれ今も生活のなかに息づいている習慣や作法、行事、芸能、学芸など日本の儀礼文化を研究し、発展させていこうという趣旨で設立され、幅広い学習と実践活動をつづけています。
今回は大会の催しとして「煎茶」をテーマとしたセミナーが開かれ、学会から100名あまりの方が参加されました。日本の儀礼文化の一つである煎茶について、正しい知識を身につけ、体験学習をしたいという主旨で依頼があり、お家元をはじめ東京東支部から14名が招かれました。
会場は広々とした椅子席ですが、舞台の上に畳が敷かれ、仮床と手前座が設けられました。軸は、かつて僧籍にあり幕末の政界でも活躍した山階宮晃親王の書『清神茗一杯』。あたりの雰囲気がすっかりそれらしくなりました。

お家元の講話は、夏目漱石の小説『草枕』の、「舌頭へぽたりと載せて、清いものが四方に散れば咽喉へ下るべき液はほとんどない」という、あの有名な一節の紹介から始まりました。私たちにはすっかりお馴染みの、しかし会場の多くの方々にとっては初めて耳にするであろうこの描写ほど、煎茶の、とくに小川流煎茶の特徴とその素晴らしさを端的に表したものはない、とこのときも改めて感じました。
江戸後期の小川可進が考案、刷新した煎法と手前、その後の煎茶の歴史と日本文化に果たした役割へとお話がすすみ、最後は「ふだん飲み慣れている煎茶も、ほんの少しの心配りで、これがほんとうに同じ茶かと思うほど味が変わります。茶をいれる人の心を映して茶味はさまざまに変化するものです」と締めくくられました。
このあと舞台で本科修了生の5名の方にお客さまになっていただき、器局玉露手前が披露され、お家元からお道具についての説明がありました。これも学習の一環ということで、みなさん熱心に耳を傾けておられました。また会場にお集まりの方には全員に小川流の煎茶の味を体験していただこうと、水屋から50名分ずつ2回にわけてお茶をお出ししました。
お家元の前宣伝どおりの深みのある茶味をお届けできたかどうか、ちょっと心配でしたが、どうやらみなさま方にご満足いただけたようで、ほっと胸をなでおろしました。
儀礼文化学会の理事長・倉林正次さまが閉会のご挨拶で「今日いただいた煎茶は、まさしく日本の味です。ほんとうに美味しかった」と褒めてくださいました。そして「煎茶道を勉強しているみなさん方は、しっかりとこの文化を守って、伝統を受け継ぎつつ、現代に生かしていってほしい」というお言葉をいただき、私たち一同おおいに励みになった一日でした。
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