平成21年 葵祭煎茶献茶祭

 2009年5月17日、青葉で満たされたここ下鴨神社におきまして煎茶献茶祭が行われました。午前10時、少し雨模様の中、清めを済まされた祭事ご奉仕の御行列が神官方・宮司様を先頭に社務所を出発、拝殿前へ。
 祝詞奏上の後、舞殿上にて可楽家元嗣の炭手前につづき家元の献茶手前がおごそかに執り行われました。献茶碗二碗は嘉楽様と珂楽様の手で御神官に手わたされ、御神前へ無事供えられました。ご来賓を代表して、元セゾングループ役員の西村恭子様に玉串奉奠をしていただきました。水屋奉仕は細田徳楽師範、野口久楽師範。式の後、供御所と直会殿での茶莚では、約250名近いお客様がそれぞれの茶味を楽しまれました。







    

    

 供御所では金屏風を立てた仮床に、貫名海屋の山水の軸。賛も海屋。 海屋は江戸後期の書家としても有名ですが、下鴨神社で奉仕していたこともあり、近くに書斎も構えていたという、この境内には所縁の深い人物。 本当の山から切り出されたやまぼうしの花に芍薬が添えられて。 お手前は清明手前。涼炉は楊名炉。近衛家所縁の炉を永楽妙全が写したものです。 葵透紋の入った葵棚に染付の茶壷や、雅楽で使う笙型の茶則や染付の伝来の水注がならびました。
 直会殿席は緑近くに囲まれた建物。ガラス張りの立礼席では、小さな凸棚を使った略盆玉露手前。舌出し型の炉が珍しく、染付の茶碗や水注、茶瓶と逸品がそろう中、小さな花瓶に蜜柑の白い花が甘い香を放っておりました。銀オリベ〔柳原睦夫造〕には、今年は金沢の銘菓に「文林果」〔雅風堂製〕の菓子が並べられ、甘酸っぱい味に話が弾んでいたようでした。当日は少し時雨もしましたが、しっとりと落ち着いた森の中の茶筵となりました。

    

    

厳かに、伝統のお手前 下鴨神社 葵祭煎茶献茶祭

 葵祭の後祭、小川流煎茶(せんちゃ)献茶祭が17日、京都市左京区の下鴨神社で行われた。小川後楽家元が厳かな手つきで茶を入れ、神前に献じた。
 午前10時、葵の葉とカツラの枝を身につけた神職らが神前でおはらいをし、葵祭が滞りなく行われたことを奉告。舞殿でのお手前に移った。
 可楽家元嗣(し)による炭手前に続き、白の紋付き、はかま姿の後楽家元が白磁の太極紋染付(そめつけ)の煎茶器に静かに茶を注ぎ、東西の2神に供えた。
 境内の供(く)御所と直会(なおらい)殿には、煎茶席と玉露席が設けられた。午後は時々雨脚が強まるあいにくの天候だったが、約300人の列席者は、雨にうたれ一層を色を増した新緑を見やりながら、煎茶の清味を楽しんでいた。

(京都新聞5月17日の記事より)


TOP||小川流煎茶教室案内門人の皆様へリンク集